あおなにしお

黒田ネコがいろいろ書きます。

欺かれる話。『グランド・イリュージョン 見破られたトリック』

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こんばんは、黒田ネコです。

映画『グランド・イリュージョン 見破られたトリック』を見てきました。

 

原題は『NOW YOU SEE ME 2』。英語が苦手で、「記号っぽいしいけそう」という頭の悪い理由で大学では韓国語を選択したわたしは、まず真っ先にLINE英語翻訳を使いました。今どきの若者っぽいでしょ。ピチピチの21歳です。ナウなヤングです。


で、「今や、私に会います」というとんちんかんな翻訳に目が点になったわけですが、調べてみたところこれはマジシャンがステージで使う掛け声のようなものだそうです。「ご覧下さい!」みたいな感じかな。

マジックは好きです。映画の中で繰り広げられる大掛かりなイリュージョンのシーンには心が踊りました。今映画を見た帰りのバスの中なので、この興奮のままこれを書いているとうっかりネタバレまで喋りそうです。なので内容についてはあまり触れないでおきます。

 


 中学生の頃トランプマジックをいくつか覚えようと練習したことがありました。結局覚えられたのはひとつだけですが、未だに機会さえあれば披露しています。

仕掛けはすごく簡単で、たいした技術もいりません。人間の思い込みを利用したマジックです。誰にでもできます。タネ明かしをするとだいたいの人が「なんだ、そんなことか」という顔をします。でも、思い込んでいるあいだはなかなか見抜けないものですよね。


映画の冒頭で、前作(原題に「2」とあることから一目瞭然ですが、この映画、続きものです。前作は観ていません)の敵役だったモーガンフリーマンがこんなニュアンスのことを言います。


「目は真実を映すが、欺かれないとは限らない」


最近『秘密 -トップ・シークレット-』という漫画にハマっています。この漫画では、警察の特殊捜査チームが死者の脳に記憶されたものを映像化して操作を行うのですが、脳は必ずしも「現実」を記憶しているわけではありません。

死者が見た幻覚、妄想、思い込み……そう言ったものも、「見たもの」として記憶され、映像化されます。あたかも現実に起こったことのように。
だから映像はあくまでも捜査のヒントであり、証拠としては使えない。そういう設定です。


今わたしが、意識が朦朧とする中殺されたとして、相手の顔をうまく認識できないまま息が絶えそうになったら、「もしかして犯人はあの人?」と思い浮かべてしまいそうな相手が何人かいます。21年生きているのでそれなりに恨まれてます。これも思い込みかもしれませんけど。

そんなわたしの脳を見たら、恐らくその相手が犯人として映るのでしょう。死に間際にわたしがそう思い込んだからです。本当は別の人だったとしても。

 


 人の目は、案外アテになりません。結構欺かれます。だからマジックが成立します。

なにを信じるかは自分で決めるしかありません。



ちなみにわたしは、恰好良いと思った男性の写真を母に見せると必ず「え?」という顔をされます。

わたしの美的感覚がズレているだけなのか、いやもしかしたら母とわたしには違うものが見えてるのかもしれません。ていうか多分そうです。美的感覚、ズレてない。絶対。

 


それではおやすみなさい。